年末ですが、大学人にとっては、12月末の年末より3月末の年度末の方が「年末感」ありますよね(個人的感想です)。とはいっても、世の中は年末ということで、本年のお仕事を簡単に振り返っておきたいと思います。
1 研究面
まずは研究面です。毎年、法律時報の「学界回顧」に目を通しています。専門は憲法ですが、最近は知的財産法のページも読んでいます。あと、昔は載っていたこともある法哲学のところも。自分の書いたものを見つけるとやはり嬉しいものです。
ところで、本年のわたしの研究は、つぎの3つに分類できそうです。
(1)海賊版サイトブロッキングの憲法適合性について
近年、このテーマにとり組んでいます。今年は、2月にCRICの月例著作権研究会で報告させてもたったことを基に、講演録と論文を書かせてもらいました。
また、昨年に引き続き、11月には日本映画著作権協会が主催するMPAセミナーでも講演させていただきました。MPAセミナーで2年連続で講演されていただいたのは、わたしがはじめてのようです。
(2)知的財産権と表現の自由について
著作者の権利に基づく差し止めをテーマにした論文を公表することができました。年明けにはサタイア(ウエポン型のパロディ、他者の著作物を利用して〔武器、ウエポンにして〕別の者を批評すること)の自由について書いた論文が公表できると思います。
なお、知的財産に代表される現在的財産権に関する問題について、来年5月の全国学会での報告を依頼していただきました。久しぶりの全国学会での報告の機会となります。年明けから、この準備に着手したいと思います。
(3)私有財産制のコスト、所有者不明土地の問題について
勤務校のファカルティで実施している共同研究の分担分です。年末に第1稿の段階まで書くことができました(これが本年最後のお仕事でした)。年が明けて年度内には完成原稿にしたいと思います。
2 教育面
憲法の講義は、統治機構について、おもに2年生にお話ししました。本年も昨年同様、オンラインでの授業を余儀なくされましたが、随分と慣れたとわたしは思います。もうずっとオンラインでいいのでは、と思っています。但し、定期試験は対面がいいかも(笑)。
ゼミは対面で実施できました。3月に第12期生を送ったあと、4年生(第13期生)と3年生(第14期生)とわたしとしては楽しくできていると思います。ただ、このご時世、ゼミ飲みとかレクレーションとか、なかなかできなくて・・・。年明けコロナの状況をみて徐々に復活できたらいいなぁ、と思います。
教育業績として同僚先生と作った『スモールステップで法学入門』(有信堂高文社)が公刊されたのも本年のことでした(3月)。わたしはレポートの作成法・書き方の章を書かせていただきました。
なお、今年は来年度のゼミ生募集が早かったので、すでに第15期生(現在はまだ2年生)のメンバーも決まっています。
3 学務 - 管理運営
1月~3月は副学部長としておもに学部の予算管理をしました。家計管理はできていませんが、学部のお金には強くなりました(笑)。
そして、4月からは、晴れて学部長に(!)なっています。勤務校は新学長を迎えてアゲアゲ↗↗気運ですが、であるだけに、それなりに新しいことが要求されています。4月~9月までを振り返ると、各種会議の運営にくわえて、人事・新センター設置等、よくやっていると思います(自画自賛ですが)。
国立大学は第○期中目標・中期計画という6年間の計画を立てての大学運営が求められています。なんか高校のときに習ったソ連5カ年計画のようですが・・・・崩壊してしましましたが・・・。来年4月から第4期中期目標・中期計画のあたらしい6年間がはじまります。これに対応して、勤務校では2030年を見据えた6年間の計画作成が認められているので、年明け早々にはこのお仕事に着手することになります。これがわたしの来年の仕事始め、ということでしょうね。
4 社会貢献 - 県や市の審議会等委員
会長を務めている熊本市の建築審査会や部会長を務めている熊本県の行政不服審査会など、本年も忙しくお仕事させていただきました。これらは対面で実施されていますが、このご時世なのでまだZoom審査会もあります。
勤務校は所属教員に社会貢献も重要な業務として要求しているので、来年も頑張りたいと思います。
5 おわりに
おお、そうそう、年末12月になって、この個人ウェブページを立ち上げられたことが本年の最大の収穫でしょうね。
なんやかやと本年もお世話になりました。来年もご愛顧よろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。