熊本大学大学院社会文化科学教育部と法学部主催の国際セミナー「アジア諸国の司法制度と実務および最近の改革 - シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、カザフスタン、および中国を中心に -」が2023年1月31日(火)に開催されました。主催者を代表して開会の挨拶をしました。
開会挨拶
本セミナーの開会にあたり、主催者を代表いたしまして、一言、ご挨拶いたします。
本日は、アジア諸国の司法制度・裁判実務について、最前線でご活躍の弁護士諸氏のお話を聞くセミナーを、熊本大学大学院社会文化科学教育部および法学部で開催できたことを嬉しく思います。これもお忙しいところに本セミナーの趣旨に賛同されご参加いただいた講演者の方々のお陰です。ありがとうございます。
わが国の法制度・裁判実務は、多くをアメリカ、そしてヨーロッパの実践を参考にしております。それは本日ご参加いただいている講演者の国でも同じだと思います。ただ、アジア各国にはそれぞれ独自の歴史、文化、伝統があり、その中で欧米諸国とはまた異なった、法制度が運用されているというお話しを本日はお聞きできるのでは、と期待しております。とかく近代法の発祥は欧米であるという学説の影響を受け、法理論・裁判実務も、ともすると欧米が「進んでいるのだ」という思考に陥る傾向にあると思います。ただ、本日のセミナーの聴講者は、近隣のアジア諸国にも多くを学ぶべきであると感じることになるだとうろ思います。
本日のセミナーがアジア諸国の法制度・裁判実務に関する研究がますます進展する切っ掛けとなることを祈念いたしまして、開会の挨拶とさせていただきます。