勤務校では年明けの1月9日(火)~11日(木)の3日間、来年度の必修ゼミ演習Ⅰと演習Ⅱの「履修申込書」の申し込み期間でした。演習Ⅰと演習Ⅱは別々の科目なので形式的にはゼミを変更することも可能なのですが、おおくは「持ち上がる」慣行があります。そこで、気になるのは、演習Ⅰの申し込み状況ということになります。演習Ⅰは3年生の必修科目なので、申し込むのは現在の2年生ということになります。
例年、いまのゼミ生に協力してもらって新ゼミ生の募集をします。募集においては、やはり「今年はどんな学生が申し込んでくれるのか」「何人の応募があるのか」「多ければいいなぁ」などと思っています。なので、応募してもらえそうな学生にあうと、応募してほしいのでどうしてもフレンドリーになってしまいます。そして、応募者が履修目安の上限内ならば、そのまま履修してもらうことができます。この時点で「新おびゼミ生誕生」ということになります。ただ、ここ数年は、応募者多数になり、いわゆる選考というのをしないといけなくなっています。募集段階では申し込みを期待していながら、実際には応募者全員を受け入れることができないということで、誠に申し訳なく感じています。
おびゼミを「楽しそう」「おもしろそう」「憲法を勉強したい」「進路につなげたい」等々という理由で選んで応募してくれたみなさん、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。ただ、みなさん全員を受け入れることはできませんでした。この場をお借りして深くお詫び申し上げます。「申し訳ありませんでした」。いろいろご批判もあろうかと思いますが、どうかご容赦ください。
ところで、本年の選考にあたっては、つぎのようなことをポイントとしました。毎年、すこしずつ違ったり、ぶれたりするのですが(AIではなく人間が選んでいるので)、何かの参考になるかもしれないので、ここに記しておきます。ただ、いずれの要素もそれだけで決定されるわけではありません。結局は「履修申込書」に書かれていることを総合的に判断しています。なので、何かを満たしているからそれだけで採ってもらえる/満たしていないから採ってもらえない、というものではありません。
選考にあたってのポイント
Ⅰ 学力面について
教育機関なので学力面を重視するのは公平だと思っています。なので、一応、重視しています。
(1) 憲法Ⅰの成績優秀者
いまの2年生はわたしが憲法Ⅰ(1年生)、憲法Ⅱ(2年生)を担当している学年ということになります。そして、1年生前期科目の憲法Ⅰの成績優秀者(通例では素点上位3名、この年代は3位同点で4名いた)には2年生のときに使う憲法Ⅱの教科書を贈呈しています。成績優秀者に自著を贈呈するというのは、わたしの指導教員がしていたことをまねています。この成績優秀者がゼミに応募してくれた場合には、高く評価しています。
また、憲法Ⅰ・憲法Ⅱはわたしが担当した学年なので、この2科目の成績が「いずれも秀」であった人も注目しました。
(2) 単位修得状況、GPA
勤務校の成績情報はSOSEKI(夏目漱石からもらったかと思っていたらそうではないよう。総合なんとかかんとか・・・)でわかります。そこで、最低限の成績チェックはさせてもらいました。成績チェックにおいて見た点は、
① いままでの教養・専門を含めた総単位数。60単位(なくてもいいけど)あれば十分でしょう。
② わたしが憲法Ⅰ・Ⅱを教えた学年なので、憲法Ⅰと憲法Ⅱの成績。これが「不可」ではないこと(不可でも大丈夫ではある。不可でなければ何でもいい)。あと、語学に「不可」がないこと。
③ それと、つい最近、学修成果可視化システム(ASO)を見ることができるようになりました。これを見ると、学生のGPAが簡単にわかることを知りました。ということで、今回はGPAもみました。といっても、GPAがすごくいい(一応、3.0以上とか)ならプラス評価しましたが、何人かしかいないので、あまり関係していません。また、TOEICスコアも見れる。TOEICは受けていた方がいいですよね。大学で受験を推奨しているので。
Ⅱ 履修したいという熱意について
(1) ゼミ募集行事に参加しているか
ゼミ募集には、セミ説明会(法学部行事実行委員会主催、ゼミ生参加)、ゼミ見学会(実際のゼミを見学)、ゼミ相談会(教員と直接話す機会)があります。このうち、ゼミ見学会とゼミ相談会では出席者に名前を書いてもらっているので、その参加状況も見ました。これらの行事に参加してくれているということは「履修したい」という熱意の表れだと思ったので。
(2) ゼミでの役割
ゼミに参加できたら「ゼミ長したい」「レクレーション係したい」「SNSで発信したい」「旅行係したい」等々、「わたしをとれば〇〇できます」というアピールをしてくれている人もいます。こうしたゼミ幹部を務めたいという希望も履修熱意の表れだと思いました。
ちなみに「キャッチャーできます」というおびゼミ特有の役割を書いてくれている人もいました。
Ⅲ 履修申込書の形式面について
(1) 段落、文頭1マス
わたしは履修申込書のようなものは「段落をかえて」「文頭1マス空けて」書いた方がよいと思います。このブログのように、このページ自体がデザインとして見るようなものは別として。
(2) 丁寧に書いてあるか
コロナになって以降、履修申込書はメール添付で提出できるようになりました。それはそれで便利なのですが、ある種の熱意を示すために「手書き」してくれている人もいます(ちなみに、コロ名前は全員、手書きでした。このときには、申込書自体が申込期間初日の開始時間にしか手に入らなかったので提出「1番賞」というものを設けていました。メールなら開始日0:00に提出できる。それでも、「手書き1番」は、一応はプラス評価しています)。
手書きだと「字の上手い/下手」があると思います。このとき「字が上手い人」はイメージよいと思います。わたし、字には一応のこだわりあります。といっても上手いわけではありません。丁寧に書く。そう「字の上手い/下手」ではなく「丁寧か」ということは、重要な要素だと思います。「字の乱れは心の乱れ」かな。
ところで、手書きするのはいいのですが、こうした書類は、通常「ペン書き」だと思います。鉛筆(シャープペン)の人、つぎはペン書きがよいと(わたしは)思います。
* いすれにしてもこれらは決定的なものではありません。結局は基準があるようでないようなのですが、参考までに書かせてもらいました。