2023年8月5日(土)、勤務校では「オープンキャンパス2023」が開催されました。久しぶりの対面でのオプキャンということで、わたしも法学部会場でご挨拶させていただきました。
学部長の挨拶
熊本大学法学部のオープンキャンパスにお越しいただきありがとうございます。また、本日は他校でもオープンキャンパスを開催しているところ、熊本大学を選んでいただき、誠にありがとうございます。法学部長の大日方です。「おびなた」という名前はあまり聞き慣れないと思いますが「大きい小さいの大に、日曜日の日、そして、方法・方角の方、かた という時ですね」この3文字で「大日方」といいます。漢字は簡単だけど、読み方は難しい名前でしょうか。きょうお越しのみなさんは、熊本や近県の人が多いと思いますが、わたしは信州・長野県の出身です。熊大生は、やはり九州内出身の人が多いのですが、教員は日本中から集まってきています。
さて、法学という学問の歴史は古く「大学」という制度ができた12~13世紀くらいには、法学は学問として成立していたとされているようです。ただ「法学部」という看板を掲げている大学は意外と少なくて、現在、全国に国立大学は86校ありますが「法学部」をもつ大学は14校しかありません。九州では九州大学さんと本学の2校だけです。それだけ、若干、入学が困難であるかもしれません。ただ、みなさんがこれから受験勉強を頑張ってもらって、入学試験を突破してもらう価値があるだけの大学生活は、必ず送ることができると思います。きょうは、限られた時間でしょうけれども、是非、熊本大学の、そして、その中の法学部の様子をご覧になっていってもらいたいと思います。
ところで、まだ大学にも入っていない段階で気が早いかもしれませんが、大学選びの1つの要素として、卒業後、結局、何になれるのか、どんな仕事に就くことができるのか、という点が気になるところかと思います。みなさんのお手許にはこの「熊本大学法学部2024」のパンフレットがあると思います。その19ページには、昨年度の「卒業生の進路」がまとめられています。それをみると、ほぼ半分の48%が公務員になっています(というと100名くらいですね)。法学部は一般的に公務員になる学生が多いのですが、やく半分までが公務員になるというのは、全国的にも高い数値だと思います。ただ、それでも約4割は企業就職をしています。熊本大学法学部では法学だけでなく政治学や経済学も学びますので、進路も文系学生が一般的に進む公務員・民間企業に満遍なく決めているといえると思います。
さらに、パンフレットの9ページ・10ページをご覧ください。法学部といえば何といっても裁判官・検察官・弁護士といった法曹養成だと思うのですが、こうした職に就くためには、司法試験に合格しなければなりません。その司法試験を受験するためには、現在のところ一般的には法科大学院という大学院に進学しなければならないのですが、熊本大学法学部は、九州大学・神戸大学・中央大学・早稲田大学と協定を結んで、連携して法曹教育をするというカリキュラムをもっています。司法試験を目指そうという学生は全体としては少ないかもしれませんが、目指している学生の多くは法科大学院への進学を決めております。こうした大学にいまはすこし難しいと感じていても、熊大で力を付けてチャレンジするということも十分にできます。3年で早期卒業して進学する制度もあります。この制度を詳しく知りたい人は、是非、あとでお聞きください。
さて、わたしにもみなさんと同じくらいの子どもがいて、今年から大学生になりました。1人暮らしでいろいろ大変そうですけど、何とか楽しそうにしています。みなさんも来年・再来年には大学生になって、是非、楽しい大学生活を送ってほしいと思います。きょうはその切っ掛けとなればと思いますので、1日、大学生になった気分で熊大の雰囲気を味わってもらったらと思います。わたしのお話しはこれで終わりです。